元CAが教える若くして辞めるキャビンアテンダントのその後の傾向

written by SUDOU

元CAが教える若くして辞めるキャビンアテンダントのその後の傾向

難関であるキャビンアテンダントという仕事に就きながら、なぜ若くして辞める人が多いのか?そしてCAを辞めてしまった人はその後どんなことをしているのか?なかなか語られないキャビンアテンダントのその後をご紹介します。

女性の憧れの職業・キャビンアテンダント

制服を美しく着こなし、キャリーケースを引きながら颯爽と空港を歩いていくキャビンアテンダント。女性が憧れる不動の人気職業です。

航空会社への入社の道のりも険しく、CAの卵になることすら簡単ではありません。しかし、苦労をして入社し華麗なる空の世界へデビューしたにも関わらず、若くして辞めてしまう人も多いのがCAの世界です。

どうしてすぐに辞めてしまうのか。若くして辞めてしまったCAが、その後どのような道を歩むのか。私自身の周りの方々の傾向をご紹介したいと思います。

若くして辞めてしまう理由

晴れて空の世界への鍵を手にしたにも関わらず、若くして辞めてしまう理由は、主に以下のように挙げられます。

体力的、身体的な問題から

CAの仕事は不規則な生活がつきもの。日が昇る前に起き、日付が変わるまで勤務が続くこともあります。国際線ともなれば、時差や外国での食事に自分の体を適応させなければなりません。

その上、飛行機内の過酷な環境との闘い。常に機内を重いカートを引きながら動き回り、空気の乾燥や、さらには気圧の関係で耳鼻関連の働きにも影響を与えます。

華やかに見える姿とは裏腹に、特殊な環境が原因で身体に不具合を抱え、止むを得ずこの世界を離れていく人もいます。

気遣いに疲れてしまう

CAは、1日に何百人、何千人のお客様と関わる仕事です。全てのお客様に対してあらゆる対応が出来るよう、常に神経を尖らせていないと務まりません。

さらにCAの職場環境は、メンバーが日替わりなのです。常に同じ同僚や上司と仕事ができるわけではありません。

お客様に対して優雅に振舞う姿からは想像できない程、社内の仲間に対しても常に周りを見渡し、気が休まる暇が無い。かなりのストレス耐性が無いと正直やっていられない、とも言える職業です。そのギャップに驚き辞めていった若手CAも沢山います。

思っていたよりも専門職ということに気が付く

CAの仕事は言わば専門職です。航空機内という特殊な職場環境で、機内サービスと保安業務に専念します。お客様を安全に、快適に目的地へと運ぶことが使命ですから、「何も起こらないこと」が最適な仕事の成果なのです。 

業務にもある程度慣れてくると、その毎日の繰り返しに疑問を持ち始めます。今ならまだ方向転換できるのではないかと、若いからこそ踏ん切りがつきやすく、長く続ければ続けるほど方向転換が難しいと言われるのは、専門職故なのかもしれません。

地に足の着いた生活に憧れる

職業柄、世の中の休日に自分の予定を合わせられないことが、生活にも大きく影響します。学生時代の友人や、他業種の知人となかなか予定が合わず、日に日にお誘いも減ってきてしまいます。特殊な生活リズムも周りからあまり理解されないことが多く、ふと孤独を感じることも多いのがCAです。

華金、大型連休、年末年始。世の中の当たり前の行事が普通に過ごせない事に違和感を覚え、「普通の生活に戻りたい」と退職を選ぶ人もいます。

それでもCAであったことが誇りになる

ネガティブな理由ばかりを挙げてしまいましたが、やはり空を飛ぶ生活を離れることは少し寂しいもの。また簡単に戻って来られる場所ではないのですから。後ろ髪を引かれる思いで辞めていったCAは、その後どのような道を辿るのでしょうか?

入社した頃や新人時代、空に胸をときめかせて輝いていた時代を忘れる者はいません。むしろ辞めた後だからこそ、当時の努力が非常に美しいものに思えるのです。

よくテレビドラマにも取り上げられる新人訓練。CAとして空を飛ぶことだけを夢見てひたむきに努力をした数ヶ月は、CA人生の中でも絶対に忘れられない時間です。

あの時の努力は自分の自信につながっています。あの時代を耐えた自分なら、これからどんな事も乗り越えていけると。

CAとして培ったものは多くあります。美しい姿勢、相手に好印象を与える表情、誠実な話し方、どんな人との空気も和やかにするための会話術…それらのものは、その後の人生のどんな場面にも役立ち活かせることを、CA自身も十分に理解しています。

若いうちならそれらの能力を最低限身に着けていることが自信となり、何か違う仕事に挑戦してみよう!というパワーとなっていくのです。

前向きに輝いていく人達の宝庫

元CAである人はあらゆる姿に転身していきます。

全ての人に共通していることは、自分に自信を持ち、前向きであること。あの過酷な環境を過ごしてきた自分なら、ちょっとの辛いことも乗り越えていける、新人訓練時代よりも辛いことなんてない!と、CAであったことをその後の強みに変えてしまうのです。

そして毎日様々なお客様とお会いして、色々なトピックにアンテナを張り巡らせて来たCAですから、そもそも世の中の色々な事に興味を持つ習慣を兼ね備えています。その為、その後の仕事としてどんな事をしたいか、何を目指したいか選択肢が豊富にあり、自ずと輝く道を選べるのです。

具体的には、接客の仕事、企業の受付や秘書、マナー講師、美容関連の仕事、対人を得意とする営業職、メーカーの広報、情報Webサイトの運営…等本当に多岐に渡ります。

経験したことのない職種においても、CA時代に培った努力を惜しまない姿勢が、その後輝く道を切り開く原動力となっているのです。元CAである人には、そのような努力に根付いた適応力に長けている人が多くいます。

自分自身への誇りを武器に活躍する。これぞ元CA!!

「かつてCAだった自分は輝いていた」では終わらせず、その後も輝いていく道を選ぶのがCAです。

スタイルは様々ですが、空飛ぶ生活を辞めていったその後も、変わらずにエネルギッシュで輝いていく人が、私の周りには沢山おります。

「若くして辞める」ことには「若くして決断する」という側面があり、CAを辞めた人の多くはその決断に責任を持ち、自信を持って歩んでいく傾向にあると思います。

自分自身への誇りを大切にし、その後もキラキラと輝いていく元CAのその後。いかかでしたでしょうか?皆さんの周りにいる、キラキラと輝いている人は、元CAさんかもしれませんね。

written by SUDOU
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